ステンレスの製缶板金加工のポイントについてご紹介!
板金加工と製缶板金加工の違いとは?
まず初めに、板金加工と製缶板金加工の違いについてご説明を致します。
板金加工とは、鉄やステンレスといった金属板を切ったり、曲げたり、溶接したりして目的の形状に作り上げる加工のことをいいます。それに対して、製缶板金加工は溶接や機械加工を行い建物の骨組みなどを立体的に作り出すことをいいます。
なお、製缶加工では金属の厚板(7mm以上)、板金加工では薄板(7mm以下)を主に使用するため、製缶板金加工と板金加工の違いとしては板厚の違いが主に挙げられます。
ステンレスの製缶板金加工のポイント
次にステンレスの製缶板金加工を行う上でのポイントについて解説をしていきます。ステンレスは、鉄(Fe)を主成分(50%以上)として、クロム(Cr)を10.5%以上含む錆びにくい合金という特徴をはじめ、熱に強いこと、衛生的であることなど様々な特徴が挙げられる材料です。そのため、食品機械設備、特殊車両、建築部材、医療器具、研究開発器具など幅広い分野で使用されます。
ステンレス製缶板金のポイントとしては、ステンレス材でも多様な種類が存在するため、使用する製品の用途に応じて適切な材料を選定することです。
ステンレスの製缶板金における注意点
ステンレス材の板金加工は、他の材料に比べて取扱いが難しく、高い技術が必要となります。
板金加工における注意点は下記のようなものが、挙げられます。
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ステンレスの種類によって特性が変わってくること。
ステンレス材でも多様な種類が存在するため、使用する製品の用途に応じて適切な材料を選定することが、重要となります。
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鮮度や外観をキズつけることなく取扱うこと。
ステンレス材は他の材料に比べて塗装などをすることなく、加工した製品がそのまま使用されることが多いため、取扱いには非常に注意が必要となります。
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歪みや縮みが生じやすいこと。
ステンレス材は、他の材料に比べて歪みや縮みが生じやすい材質です。歪みや縮みの防止対策として、「BANKINLABO」を運営する株式会社トリパスでは、縮む長さを考慮して設計・切断したり、溶接個所を減らすために切曲げで加工できる箇所は切曲げを採用したり、溶接順番を考えたりなど様々な方法で対策しています。
ステンレス製缶板金加工の実績例
・冷凍装置大型フレーム
冷凍装置のフレームなどの製缶板金加工品の製作・組立を行いました。全長17mの大型フレームで部品種類は300を超えます。食品工場で使用される機器であり、SUS304にて製造しております。約1ケ月で部品加工~組立まで行い、納品しました。
溶接箇所も多数ありますが、歪みや表面が酸化しにくいYAGレーザ溶接なども駆使することで高品質に仕上げております。
食品工場で使用される機器であるため、外観重視であり厳重な注意が必要ですが、徹底した管理を行い傷に十分に注意し、組立まで対応した事例です。
・食品機械用ステンレスカバー
食品工場で導入されている、飲料缶製造装置の駆動部用カバーです。材料はSUS304を使用し、手垢が付きにくく汚れが目立たないようヘアライン仕上げとしております。
SUS304の鋼板(t2.0)をレーザー加工機にて切断しました。ベンダー加工機にて曲げ加工を行い、スパッタが発生しにくいTig溶接機にて溶接しました。溶接個所をヘアライン仕上げし、清潔感・衛生面の要求に対応させて頂きました。
食品製造機械は、寸法精度や仕上がりに関する要求品質が高い業界です。異物混入のもとになる加工跡や、けがの原因となるバリは多少なりとも許されません。今回の駆動部用カバーにおいても厳しい要求品質でしたが、弊社の熟練した作業者と充実した加工設備によりその要求にこたえました。
ステンレスの製缶板金なら、当社にお任せください!
「BANKIN LABO」を運営する株式会社トリパスは、板金加工における精密板金加工~型鋼・アングル鋼の製缶加工まで幅広く対応が可能です。生産設備としては、トルンプ社のレーザー加工機、NCベンダー、レーザー溶接システム、さらに立型マシニングセンタ、CNC旋盤など様々な加工機を取り揃えており精度の高い加工をすることができます。板金加工、架台・フレーム組立等、装置・機械に関する板金加工はすべてお任せ下さい。
今回ご紹介をさせて頂きました、ステンレスの製缶板金加工なら当社にご相談ください。ステンレス加工の実績が数多くありますので、ご要望の材料を調達した上で、お客様の使用環境・用途に合わせて最適な提案をさせて頂きます。BANKINLABOでは随時加工事例を更新しておりますので、そちらもあわせてご確認下さい。