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ステンレス型鋼の種類と表面仕上げ

ステンレス形鋼の種類と表面仕上げ

BANKIN LABOを運営する株式会社トリパスは、ステンレスの精密板金、製缶板金加工を行っております。ステンレスの加工品を依頼頂く際、表面仕上げに関する問い合わせを数多く頂戴しております。今回の技術コラムでは、ご質問の多いステンレス型鋼の表面仕上げについて、ステンレスの基礎知識も交えながらご説明させて頂きます。

ステンレス(SUS)とは

ステンレス(SUS)とは、鉄(Fe)を主成分(50%以上)としクロム(Cr)を10.5%以上含む錆びにくい合金です。Crの役割は錆表面に不働態被膜と言われるCrの酸化物・水酸化物を主体とする目に見えない薄い保護膜を形成させることです。これによって腐食量は減少し、Cr量が11~12%に達すると耐食性がさらに増し、清浄な大気中では錆の発生が抑えられます。また、より厳しい環境条件で十分な耐食性を得るためには、Cr量をさらに増したりNi・Moその他の合金元素が添加され、現在ではJISにおいても100種類程度のステンレス鋼種が規定されています。

ステンレスの種類と特性

ステンレスの種類には大きく分けて、オーステナイト系(SUS304,SUS316)、フェライト系(SUS430)、マルテンサイト系(SUS410)の3種類に分けられます。

オーステナイト系(主な規格→SUS304,SUS316)
オーステナイト系ステンレスは一般に延性および靭性に富み、深絞り、曲げ加工などの冷間加工性が良好で溶接性も優れています。

フェライト系(主な規格→SUS430)
フェライト系のステンレスは熱処理により硬化することがほとんどなく。焼きなまし(軟質)状態で使用されます。

マルテンサイト系(主な規格→SUS410)
焼き入れにより硬化するので、成分と熱処理条件を選ぶことにより広範囲の性質が得られます。棒鋼や平鋼などの形状で使用されることが多く、高強度、耐食、耐熱性が必要な場合に使用されます。

以下に、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系のステンレスの特徴をまとめております。

特性/名称

オーステナイト系
SUS304

フェライト系
SUS430

マルテンサイト系
SUS410

磁性 なし。 あり。 あり。
焼き入れ硬化性 なし。 なし。 あり。炭素含有量の多いものは冷却後に割れやすい。
加工硬化性 加工硬化性大・ニッケル含有量の多い鋼種は、加工硬化が少ない。 冷間加工で多少の硬化が認められる。 軟鋼と同じ傾向の加工硬化性を示す。
耐食性
耐酸性
きわめてすぐれた特長を有している。 内装用としてはサビの心配はないが、屋外の使用には問題がある。 大気中でサビを生じることがある。
衝撃と伸び きわめて良好、成形性に富む。 オーステナイト系に比べて劣る。 オーステナイト系に比べて劣る。
溶接性 溶接性が最も良好。ただし、溶接の際、500~800℃の温度範囲に加熱・徐冷されると耐食性が劣化する。 高熱に加熱し急冷すると熱影響部の結晶粒が粗大化してぜい化する欠点がある。 溶接性はよくない。予熱・後熱処理をしないと溶接割れを生じる。
熱膨張 軟鋼の約1.5倍。 軟鋼とほぼ同じ。 軟鋼とほぼ同じ。
熱伝導 軟鋼の約3分の1。 軟鋼の約2分の1。 軟鋼の約2分の1。


ステンレスの主な表面仕上げについて

ステンレスの表面仕上げには、いくつかの種類がございます。各表面仕上げに特徴がございますので、ご説明させて頂きます。

NO.1(酸洗い)
当表面仕上げは、熱間圧延後に熱処理や酸洗いを行うことで表面処理を行ったものです。銀白色ですが、キメが荒く、光沢がないため、表面光沢を必要としない場合に使用されます。

NO.2B
当表面仕上げは、冷間圧延後に熱処理や酸洗いを行うことで表面処理を行ったNO.2D材に、光沢を与えるために軽く冷間圧延を施したものです。NO.2D材との違いとして、なめらかで若干の光沢をもつのがNO.2B材です。流通しているステンレスにおいて、最も多く使用される表面仕上げとなります。

BA
当表面仕上げは、冷間圧延後に光輝熱処理(無酸化機鈍)を行ったものです。光沢を高めるために、軽く冷間圧延を施すこともあります。光沢があるため装飾品に多く使用され、自動車部品等、様々な分野で使用される表面仕上げです。

NO.3
光沢のある粗い目の表面仕上げです。P100~P120番のベルトで研磨して表面処理を施します。建材に多く使用される表面仕上げです。

NO.4
当表面仕上げは、2Dまたは2B仕上げ材を、150~180番の砥粒の研磨ベルトで研磨したものです。光沢のある表面仕上げであり、NO.3よりも目が細かいのが特徴です。P150~P180のベルトで研磨して表面処理を施します。建材や医療機器、食品製造機器に多く使用されます。

#240
当表面仕上げは、2Dまたは2B仕上げ材を240番程度の砥粒の研磨ベルトで研磨したものです。細かい目の表面仕上げであり、厨房機器に多く使用されています。

⑦#320
当表面仕上げは、2Dまたは2B仕上げ材を320番程度の砥粒の研磨ベルトで研磨したものです。#240より目が細かいのが特徴です。こちらの表面仕上げも、厨房機器に多く使用されます。

#400
当表面仕上げは、2B材をP400番バフによって研磨仕上げしたものです。すじのある鏡面近い表面仕上げです。建材や厨房機器に多く使用されています。

HL(ヘアライン)
当表面仕上げは、適当な粒度(通常150~240番の砥粒が多い)の研磨ベルトで髪の毛のように長く連続した研磨目をつけたものです。研磨目は長手方向につきます。建材で使用される最も一般的な表面仕上げです。

バイブレーション
当表面仕上げには多軸水平研磨が用いられ、長手方向ではなく無方向性のヘアライン研磨仕上げです。建材に多く用いられます。

NO.7
当表面仕上げは、研磨目があり、高い反射率を持つ準鏡面仕上げです。きれいにグラインダーをかけた面を、P600番の回転バフにより研磨して仕上げます。装飾用や建材に多く用いられます。

NO.8
当表面仕上げは、最も高い反射率をもつ鏡面仕上げです。順々に細かい粒度の研磨材で研磨した後、鏡面用バフにより仕上げます。高い反射率を持つため鏡に使用され、装飾用や建材としても多く用いられています。

エンボス
当表面仕上げは、模様を刷り込んだエンボス用ロールで圧延して処理されます。エッチングが用いられることもあります。凹凸の模様が浮き出ているような表面仕上げであり、建材・装飾用、食品機械にも使用されます。

上記の表面仕上げについては、流通品を対象としている為、製作品・特注品を含めると上記の限りではございません。

ステンレス形鋼の種類と一般的な表面仕上げについて

ステンレス形鋼にも様々な種類がございます。下記においては、一般的な形鋼及び表面仕上げについてまとめております。製作品・特注品を加えますと下記の限りではございません。

形鋼名 表面仕上げ ※1 材質 ※2 関連材料
アングル 未研(HOT)・HL(全面)・#400(外2面のみ) SUS304・SUS316・SUS316L 一部SUS430あり、ピン角AG、不等辺AG、フォーミングAG、スモールAGあり
フラットバー 未研(HOT)・COLD・HL・#400 SUS304・SUS316・SUS316L ラウンドフラットバーあり
角鋼 未研(HOT)・COLD・HL・#400 SUS304・SUS316・SUS316L —————————-
チャンネル 未研 SUS304・SUS316・SUS316L ワイドチャンネル、フォーミングチャンネルあり
丸棒 酸洗・ピーリング・HL SUS304・SUS316・SUS316L など 軸材用で磨き丸棒(h9公差)、センタレス丸棒(h7公差)あり
角パイプ 未研(2B)・HL・#400 SUS304 フラット角パイプあり
大型角パイプ 未研 SUS304 未研でも未研品と酸洗品あり
化粧管 HL・#400 SUS304 一部SUS430あり
H形鋼 未研 SUS304 溶接品と圧延品あり

ステンレス形鋼の表面仕上げについて、BANKIN LABOにお任せください!

ステンレス形鋼の表面仕上げについて、ご理解頂けましたでしょうか。今回の技術コラムでは、一般的な流通品を対象としておりますが、BANKIN LABOでは様々な表面仕上げが可能です。皆様のご要望に応じた、ステンレス形鋼の表面仕上げに対応させて頂きますので、お気軽に下記よりお問合せください。

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