スプリングバックとは?曲げ加工で起きる❝戻り現象❞の原因と対策を解説します!
板金の曲げ加工において、
「狙った角度に曲げたはずなのに、わずかに開いてしまう」
といった現象が発生することがあります。
これは スプリングバック(ばね戻り) と呼ばれ、曲げ加工では避けて通れない現象のひとつです。
製品の寸法精度や組立精度に影響するため、加工現場では材料特性を見極めた高度な調整が求められます。
本記事では、スプリングバックの仕組み・原因・対策について解説します。
スプリングバックとは?
スプリングバックとは、
金属を曲げ加工した後、加圧を解除した際に材料が元の形状へ戻ろうとする現象です。
金属は「塑性変形」と「弾性変形」という性質を持っており、曲げ加工時にはこの2つの変形が同時に発生します。
・塑性変形(そせいへんけい):元に戻らない変形
・弾性変形(だんせいへんけい):力を抜くと戻る変形
曲げ後に弾性変形分が戻ることで、角度が開く・Rが大きくなるといったズレが生じます。
スプリングバックが問題になる理由
スプリングバックが大きいと、次のような問題が発生します。
・角度不良
・寸法誤差の発生
・組立時のズレ
・溶接治具に合わない
・外観品質の低下
特に精密板金や筐体部品では、わずかな角度誤差が製品全体の品質に影響します。
そのため曲げ加工では、スプリングバックを見越した加工調整が不可欠です。
スプリングバックが起きる主な原因
材料の強度
強度が高い材料ほど、元に戻ろうとする力が強くなります。
例:
・ハイテン材
・ステンレス鋼
・ばね鋼 など
板厚
板厚が薄いほど影響を受けやすく、板厚が厚いほど戻は小さくなる傾向があります。
曲げ半径(R)
曲げRが大きいほど、戻り量も大きくなります。
曲げ加工方法ごとの違い
| 加工方法 | スプリングバック影響 |
| エアベンディング | 大きい |
| ボトミング | 中程度 |
| コイニング | 小さい |
スプリングバック対策方法
角度補正(オーバーベンド)
戻り量を計算し、あらかじめ深めに曲げておく方法です。
最も一般的な対策で、加工者の経験とノウハウが重要になります。
加圧力の調整
加圧力を高めることで塑性変形の割合を増やし、戻りを抑えます。
金型選定の最適化
V幅や金型形状の選定によって、戻り量を抑制できます。
加工条件のデータ蓄積
材質・板厚・形状ごとの戻り量データを蓄積することで、安定した精度を実現できます。
曲げ加工ならBANKIN LABOを運営する(株)トリパスにお任せください!
スプリングバックは完全にゼロにはできません。
しかし当社では、材質・板厚・形状に応じたスプリングバック対策を行い、
高精度な曲げ加工を実現しています。
「狙った角度が出ない」
「曲げ精度を安定させたい」
といったお悩みにも対応可能です。
曲げ加工でお困りの際は、お気軽にご相談ください!


