金属加工における塗料の種類、塗装方法とは?
金属加工の塗装について
塗装は、前処理→塗装→乾燥(硬化)の順に進みます。 前処理は塗装を行う前に製品に付着した脂分や汚れを除去する工程です。この工程を怠ると、塗料が製品にうまく密着せず剥がれやすくなる原因となり、サビの発生などの不良が生じる可能性があります。
溶剤塗料と粉体塗料
溶剤塗料
溶剤塗料は最も一般的に使用される塗料で、有機溶剤を用いて樹脂や顔料を溶かして作られます。塗料の種類が多く、調色も可能で、小口での塗料調達ができます。 ただし、有機溶剤を使用するため作業者や周囲の環境への負担が大きくなります。
粉体塗料
粉体塗料は樹脂や顔料を粉末状にした塗料で、熱を加えて成分を融解させ、製品に塗布する方法です。溶剤塗料とは異なり、揮発成分を含まず、塗膜が厚く耐久性が向上します。有機溶剤も含んでいないため環境にも優しい塗料です。 ただし、塗料自体のコストは溶剤塗料と比較して高価になる場合があります。
粉体塗装の様子
どちらの塗料も使用される樹脂の種類によって耐久性やコストが異なるため、用途や予算に応じた選択が必要です。
塗装方法と塗料の硬化
塗装方法
塗装方法はエアスプレーを用いる吹付塗装が一般的です。他にも 、刷毛を使って塗る方法や、塗料を溶かした槽に製品を入れ、電極を設置して電気を流すことで塗料を付着させる電着塗装などもあります。 (「粉体塗装の様子」の写真は吹付塗装です。)
塗料の硬化
硬化方法は、自然乾燥と焼付乾燥炉を用いる方法が一般的です。自然乾燥は完全硬化までに時間がかかるものの、乾燥炉を用意する必要がないため低コストで塗装が可能です。一方、焼付塗装は専用の塗料と乾燥炉が必要ですが、硬化時間が短く、製品への密着性が高まり耐久性が向上します。 ※粉体塗料の場合は焼付乾燥が必要です。
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